- 採用リスティングとは?
- 採用リスティングのメリットとデメリットは?
- どうやって運用するのか?効果を高めるにはどうするのか?
この記事は上記のような疑問を持っている方に向けて、採用リスティングの概要からメリット・デメリット、運用手順を解説していきます。
効果を高めるポイントも詳しくご紹介しているので、是非最後までご確認ください。
採用リスティングとは
はじめに採用リスティングの概要として、そもそもリスティングとは何か、採用リスティングと求人広告との違いなどについて解説していきます。
そもそもリスティングとは
リスティングとは、Googleなどの検索エンジンで検索した際に、検索結果表示の上・下部に表示される広告のことです。
例:「人材 採用方法」で検索した場合のリスティング広告
上記の画像内において、スポンサーと表記されているものがリスティング広告に当たり、検索結果に表示されることから検索連動型広告とも呼ばれています。
この検索連動型広告に加え、コンテンツ連動型広告も含めてリスティング広告とする場合もありますが、大体においては検索連動型広告のことを指すと考えていただければ差し支えありません。
採用リスティングとは、このリスティング広告を採用活動に活用する手法のことです。
通常のリスティング広告と同様、運用パターンとしては下記の2パターンがあります。
- 自社で運用する
- 広告代理店などに運用を代行してもらう
自社で運用すれば、費用面のメリットを最大化できますが、ノウハウがなければ効果を上げにくいです。
そのためライティングなどのスキルが自社にない場合は、一旦広告代理店に運用代行してもらうのも一つの方法でしょう。
採用リスティングと求人広告の違い
採用リスティングと求人広告の違いについても確認しておきましょう。
違い①:ターゲティングが可能
求人広告の場合、その媒体を見る全ての人に認知される可能性がある分、特定の属性を持った人に絞って見てもらうことは難しいという性質があります。
その点採用リスティングの場合、男女や年齢、住んでいるエリアなどの属性で絞ることができ、自社の求める人物像に近い層への訴求ができます。
違い②:クリックされて初めて費用が生じる
求人広告は先行して費用を払うタイプが多いですが、採用リスティングはクリック課金制となっています。
そのためクリックされて初めて費用が発生し、クリックされない限りは表示されていても費用が発生しません。
違い③:リアルタイムで効果測定・改善が可能
求人広告も媒体の担当から、掲載効果などのデータが送られてくるものの、タイムリーに把握することは難しく、改善対応も後手に回りがちです。
採用リスティングの場合、リアルタイムで効果を把握でき、その分改善もスピーディに行うことができるという特長があります。
違い④:開始日や掲載期間を柔軟に調整できる
求人広告の場合、媒体で定められているスケジュールに合わせ、掲載することになります。
しかし採用リスティングの場合、掲載開始日や期間などを都度柔軟に調整でき、自社の都合に合わせた表示ができます。
活用に向いているケースと向いていないケース
採用リスティングの活用が向いているケースとしては、採用予算が少ない場合が挙げられます。
クリック課金制であることや、掲載期間を自由に設定できる採用リスティングは、低予算からでも始められます。
またタイムリーに効果を確認して、改善していきたいという場合にもおすすめです。
その反面、スマホやパソコンをそこまで活用しないシニア層がターゲットである場合や、募集している職種のジャンルがそもそも検索されないようなカテゴリーである場合、採用リスティングは向いていません。
採用リスティングのメリットとデメリット
ここからは採用リスティングのメリットとデメリットを見ていきましょう。
採用リスティングのメリット
メリット①:費用対効果が高い
採用リスティングは、その広告に興味を持った求職者がクリックした時のみ費用が発生するため、費用対効果が高いと言えます。
メリット②:仕事を探している人にタイムリーにアプローチできる
今まさに求人に関連した検索を行っている人に向けて表示されるため、仕事を探している人にタイムリーにアプローチできます。
メリット③:競合が少ない
採用領域でリスティング広告を活用することが注目され始めたのは、ここ最近であるため、まだ活用している競合企業が少ない点もメリットと言えるでしょう。
メリット④:幅広い層にアプローチできる
WEBでの検索を利用した広告であるため、特に居住地に縛られることなく、幅広い層の求職者にアプローチできる点も大きなメリットとして挙げられます。
メリット⑤:求人広告では使えない表現も使える場合がある
求人広告では媒体上の規則から使えない表現もありますが、採用リスティングはそういった表現も使える場合があり、言葉の選択肢も豊富にあると言えるでしょう。
採用リスティングのデメリット
デメリット①:コピーライティングなどの専門スキルが必要
クリックされる確率を高め、応募や採用まで繋げるためには、コピーライティングなどの専門的なスキルが必要になります。
デメリット②:検索キーワードによっては予算が高くなる場合も
広告を表示したい検索キーワードによっては、競合が多く、クリック当たりの単価が高くなる可能性があります。
デメリット③:運用における工数が掛かる
採用リスティングで効果を出すためには、出稿するだけでなく、日々の効果測定や細かな改善作業といった継続的な運用を行う必要があります。
採用リスティングの運用手順
続いて実際の運用手順について、簡単にご紹介します。
手順①:アカウント作成
まずは活用するリスティング広告のアカウントを作成しましょう。
サービスとしてはGoogle広告とYahoo!広告になりますが、日本では8割近くの検索ユーザーがGoogleを活用しているというデータがあるため、特にこだわりがなければGoogle広告がおすすめです。
手順②:配信条件や単価などの設定
広告の目標や種類、ターゲットとするキーワードや配信エリアといった条件を決め、クリック当たりの単価を設定していきます。
手順③:広告文の作成
配信条件などを入力した後は、広告の見出し文や説明文を作成していきます。
クリックされるかどうかは、ここで作成した見出し文に大きく左右されるので、しっかりと作り込みましょう。
手順④:予算設定・入稿
広告文を作成した後は、1日あたりの予算を設定します。
その後入力した内容を確認し、問題なければ入稿・配信開始となります。
手順⑤:効果測定・改善
配信開始後は、表示回数やクリック数といった効果をチェックしながら、適宜広告文や予算、キーワードの修正などに取り組むことになるでしょう。
採用リスティングの効果を高めるポイント
最後に採用リスティングの効果を高めるポイントをご紹介していきます。
ポイント①:ターゲットを明確に
採用リスティングで効果を高める上で、どこまでターゲットを明確化できるかという点は、かなり大きなポイントとなります。
現代において求職者の価値観も多様化し、企業に求めることも三者三様となっている状況では、万人に刺さる広告はありません。
そのため、下記の点をしっかりと考え抜き、ターゲットを具体的にイメージできるレベルまで深めておくことがポイントになるでしょう。
- どんな性格の人なのか
- どういった嗜好を持っているのか
- 仕事に何を求めているのか
ポイント②:自社の強みを明確に
ターゲットが決まった時点で広告文の作成に入りたいところですが、その前に自社の強みを明確化しなければなりません。
ターゲットが明確になっていれば、そのターゲットが就職や転職においてどのような点を重視しているのか、いわゆる求職者のニーズまで理解できているはずです。
とはいえそのニーズに対して、どういった点が訴求できるかは、自社の持つ強みに大きく左右されます。
そのためまず自社の強みを明確にした上で、採用ターゲットの持つニーズに対して、最も刺さる強みに絞って訴求することが重要になります。
自社の強みを整理する際は、以下などリストアップすると良いでしょう。
- 自社の事業における強み
- 社内における独特な文化や風土
- 従業員の志望動機
ポイント③:文章や言葉を工夫する
単純に採用ターゲットのニーズと自社の強みを掛け合わせただけの文章では、クリックされる採用リスティングにはなりません。
そのためコピーライティングなどのノウハウを活用し、クリックしてもらえるように工夫することが求められます。
例えばコピーライティングの大家と呼ばれるジョン・ケープルズは、広告効果を高めるポイントとして、以下の4点を挙げています。
- 読み手にとって「得になること」を盛り込む
- 読み手がまだ知らない「新しい情報」を盛り込む
- 「好奇心」がそそられるような情報を盛り込む
- 数字などの情報があれば積極的に活用する
こういったスキルやノウハウを取り入れ、文章や言葉選びを工夫すれば、効果の高いリスティング広告を運用することができるでしょう。
ポイント④:ターゲットに合わせたLPを用意する
採用リスティングから実際の応募・エントリーに繋げていくには、クリックした後に表示されるWEBページ、つまりランディングページ(LP)も重要になることは言うまでもありません。
ターゲットとする求職者の視点に立ち返り、以下の点を考慮してLPを準備することが重要になります。
- クリックした後、どういった情報が欲しいのか
- どのような情報があれば、エントリーしてみようと思うのか
採用リスティングの場合、リンク先が企業サイトの採用ページや採用専門サイトに繋がっているケースも多いですが、これが必ずしも効果的とは限りません。
広告の訴求点や状況次第で、別途内容を合わせたLPを準備するのも一つの方法でしょう。
ポイント⑤:A/Bテストを行う
A/Bテストとは、同じ状況や設定の中で、文章やデザインが異なる二つの広告を同時に配信し、どちらの反響が多かったかを検証する手法です。
多くの広告において活用できる検証方法ではありますが、採用リスティングにおいても当然有効なので、活用しない手はないでしょう。
いくらコピーライティングの知識やノウハウがあっても、一発目から効果が出るかどうかは予測できません。
そのため「こういう見出しが良いのではないか」という仮説をいくつか出し、それをA/Bテストで検証して、効果を確かめていきます。
一度のA/Bテストで効果が高かった方を正式採用してしまわず、以下のようにサイクルを継続していくことも、大きなポイントになります。
- AとBで比較⇒Bの方が効果が高かった
- BとC(新しいアイデア)で比較
- 2で効果の高かった方と、また新しいアイデアを比較
ポイント⑥:継続的な改善に取り組む
採用リスティングで効果を高めるには継続的な改善が欠かせません。
先のA/Bテストでも触れましたが、いくらスキルやノウハウを持っていても、一度の出稿で高い反響を得られるとは限りません。
そのため応募・エントリーや本採用に繋げるには、見出しやキーワードなどを継続的に改善していくことが必要になります。
採用リスティングはタイムリーに効果を把握することができるので、効果検証と改善のサイクルを短いスパン、且つ高速で回すことができるため、成果が出るまでの期間も短縮できるでしょう。
まとめ
今回は採用リスティングについて、メリットやデメリット、運用手順や効果を高めるポイントまでまとめて解説してきましたが、いかがでしたか。
超高齢化社会に突入し、若い世代を中心に人手不足が過酷化している中、企業にとって採用は営業活動と同等以上に重要な活動となっています。
そういった状況において、低予算から始められ、且つ細かなターゲティングや効果検証・改善をしやすい採用リスティングは、強力な武器となるでしょう。
コピーライティングのノウハウやスキルが必要ではありますが、継続した改善を繰り返していくことで、しっかりと成果に繋げることができるでしょう。
是非この記事を参考にして採用リスティングを始めてみてください。
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