数時間単位で人材を確保でき、急な欠員の穴埋めにも便利、と現在流行中のスキマバイトサービス。実は「スカウト・引き抜きOK」と明示しているサービスも多く、素敵な人材と出会えたらぜひそのまま自社で働いてもらいたい、と考えている採用担当の方も多いのではないでしょうか。

しかし、労働者があえて「スキマバイトとして働くこと」を選択しているのであれば、スカウトもそうそううまくはいかないものです。今回は、労働者目線で「スキマバイトで働くこと」のメリットを考えた上で、出会った人材を継続雇用、いわゆる“スカウト”するためのポイントをまとめました。

スキマバイトとは

スキマバイトは“雇用型ギグワーク”や“デイワーク”、“スポットワーク”などプラットフォームによってさまざまな呼ばれ方がありますが、1つの事業所で長期的な雇用契約を結ぶのではなく、日々のちょっとした空き時間(スキマ時間)を活用してアルバイトをすることを意味します。

スキマバイトの労働者は「ワーカー」と呼ばれることが多く、使用者とワーカーは主にスキマバイトサービス運営会社が提供するアプリを介してマッチングされます。面接不要、早ければ求人掲載当日にマッチング成立、というスピード感と手軽さから、ここ数年で募集人数、利用人数ともに急拡大していて、代表的なサービス『タイミー』だけで見ても2019年~2021年の2年間で募集人数が約10倍、年間の総労働時間は約11倍になっており、スキマバイトが新たな働き方として定着しつつあることがわかります。

参照:PRTIMES『データで振返る“2021年スキマバイト業界”トピックスと2022年動向』株式会社タイミ

現在、上記のタイミー以外にも『シェアフル』、『ショットワークス』、『ワクラク』、『LINEスキマニ』など多数のスキマバイトサービスが提供されており、エリアや職種などで選んだり、使い分けたりすることができる状況になっています。

企業がスキマバイトサービスを利用する理由・メリット

募集から採用までが早い

面接やそのための日程調整など選考に関する過程がないため、従来の求人サービスと比べて採用までをとてもスピーディーにおこなえます。早ければ求人を掲載した当日から働いてもらう、ということも可能なため、急な人材確保の手段として利用している企業が多いようです。

単純作業の人員補充に最適

店舗改装時の商品陳列など、特別に人手が必要な日・時間だけ雇うことができるので、常駐スタッフの増員よりも人件費を抑えて人員を確保できます。スキマバイトのワーカーは基本的に初心者で、じっくり研修するような時間もありませんので、初めてでも覚えられるようなシンプルな作業や業務をうまく切り出して任せるのが上手に活用するコツです。

人手不足なら“無料”でスカウトできる

スキマバイトサービスは「スカウト・引き抜きOK」としているものも多く、人柄や働きぶりが気に入ったワーカーがいれば「ずっとうちで働いてほしい!」と声をかけてスカウト採用することもできます。受けてもらえるかはワーカー次第ではありますが、もし成功すれば、通常の求人方法で発生するような手数料もかからずに新規スタッフを獲得でき、採用費用を大幅に抑えることができます。

スカウトの成功率は意外と低い

すでに勤務実績があるためミスマッチが起きにくい、採用費用がかからない、など企業にとって魅力的なメリットが多いため、スカウト採用・引き抜きが簡単に成功するのであれば、スキマバイトサービスは単なるスポットの人員補充手段としてだけでなく、採用手法としても非常に優れていると言えるでしょう。しかし、ワーカーが「スキマバイトとして働くこと」に大きなメリットを感じている場合、スカウトはなかなか難しいもの、と言わざるを得ません。実際、複数のスカウト採用を成功させている企業もあるようですが、基本的には思いどおりにいかないケースのほうが多いようです。

では、ワーカーはどのような理由で「スキマバイトで働くこと」を選んでいるのでしょうか?

ワーカーがスキマバイトを選ぶ理由・メリット

シフトに縛られずに働ける

通常のアルバイトでは1ヶ月程度の勤務スケジュール、いわゆる“シフト”があらかじめ組まれているため、一度シフトが決まってから予定を変更しようとすると「上席に相談」「交代を探す」などかなり面倒な思いをしなければなりません。対してスキマバイトなら、シフトを気にすることなく他の予定を好きな時間に入れることができ、授業の空き時間、家事や育児の合間の時間など、都合のいい時間を効率的にアルバイトに割り当てることができます。

色々な仕事を体験できる

毎日違う仕事を体験できるのもスキマバイトサービスのメリットの1つで、スーパーやコンビニで働いたあとにオフィスワークをしたり、飲食店に出勤したり、といった働き方が可能です。視野を広げて自分に合った職場を探したいと考えているワーカーも多いのではないでしょうか。

すぐに給料を受け取れる

多くのスキマバイトサービスには「日払い」の機能が付いていて、働いた分の給料をすぐに受け取れるようになっています。急な飲み会や冠婚葬祭など、突発的な支払いにも柔軟に対応することができます。

スカウトの成功率を上げるポイントとは

丁寧に・感じよく対応する

何よりも重要なことは「ここでずっと働くのも良いかも?」と思ってもらうことです。上長が優しく接してくれる、質問にしっかり答えてくれる、他のスタッフが気持ちよく挨拶して、声をかけてくれる、まかないが美味しい、制服がかわいい(かっこいい)など、良い印象を持ってもらえるように心がけることが大切です。

柔軟なシフトの仕組みを作る

シフトの作成を1週間単位にする、など柔軟な仕組みを作ることでもスカウト成功の可能性は広がります。シフト作成の回数や手間が増えるため、サポートツール等をうまく使って業務を簡易化するのも良いかもしれません。

「日払い」を用意しておく

参照:PRTIMES『副業ニーズ上昇で会社員が約4割!「ギグワーカー」に関する実態調査』

スキマバイトサービスの1つ『ショットワークス』のワーカーを対象とした2021年6月の調査では、フリーターの50%以上がギグワーク収入の用途を「生活費」と回答しています。生活費サイクルが「日払い」前提となっているスキマバイトワーカーも一定数いることが考えられ、給料日が従来どおりの月1回だと「生活が回らない」「スキマバイトで日払いするほうが早くて便利」と思われてしまう可能性もあるのです。自社でも「日払い」の制度を整えておくことで、素敵な人材の獲得チャンスに備えることができます。

雇用型ギグワーク(=スキマバイト)と業務委託型ギグワークが含まれます

焦らない

初めて来たワーカーをいきなりスカウトしてしまうと、「誰にでも声をかけているのでは」と警戒されたり、後日スキマバイトを選ぶ際に「毎回誘われて面倒だから」「気まずいから」と避けられてしまう可能性もあります。最初は「また入ってね」程度に声をかけておきながら良い関係を築けるように注力し、何度か勤務を重ねてもらうことができたらスカウトするようにしましょう。

まとめ

同じ仲間と同じ職場で、長期間働くアルバイトには、スキマバイトでは得られない心地よさや、習熟、成長があります。すべての希望条件を揃えることができなくても、職場の魅力を十分に伝えることができ、ワーカーの希望に寄り添おうとする姿勢があれば、スカウトの成功率は大きく変わるでしょう。スキマバイトサービスは単なる“穴埋め”ではなく、たくさんの人材と出会えるチャンスです。上手に活用しながら、素敵な出会いを探してみてください。

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