- 企業における安否確認はなぜ必要なのか?
- 安否確認で確認すべき事項は?
- 安否確認を行う上で押さえておくべきポイントは?
この記事は上記のような疑問を抱かれている方に向けて、安否確認の概要や必要性を踏まえつつ、準備すべき内容や確認事項を解説します。
安否確認を実施する上で重要なポイントや、安否確認システムについてもご紹介しているため、ぜひ最後までご確認ください。
企業における安否確認とは
まずは企業が実施する安否確認について、概要や必要性についてご紹介します。
安否確認の概要
企業が実施する安否確認とは、地震や台風などの災害が発生した際に、システムやメールなどを用いて従業員の安否を確認する取り組みのことを指します。
安否確認そのものに法的な義務はありませんが、労働契約法第5条に規定される安全配慮義務の一環として位置付けられており、あらゆる企業が実施すべき対応と言えるでしょう。
企業における安否確認の必要性
企業は業務中の従業員について身の安全を確保する必要がある上、災害発生下での安全についても配慮しなければなりません。
これらの対応は、事業継続における人材リソースを確保するためであることは勿論、従業員との関係性を維持・良化する上で必要なものと言えるでしょう。
また安否確認を適切に行い、災害発生時においても事業を安定して継続することで、社会的信用も得ることが可能です。
このように安否確認は事業継続だけでなく、従業員や社会からの信頼を獲得する上で必須の取り組みとなります。
安否確認の準備事項
続いて安否確認に取り組む際に、事前に準備しておくべき事項について確認します。
準備①:安否確認の重要性を社内周知する
準備事項としてまず挙げられるのは、安否確認の重要性を社内に周知するという点です。
安否確認は企業と従業員双方の協力が必要な取り組みであるため、いくら企業側が安否確認を重要視していても、当の従業員が軽視していれば、適切な安否確認を行うことはできません。
そのため安否確認の目的や重要性について、あらかじめ従業員に周知し、理解してもらう必要があるでしょう。
準備②:安否確認における連絡手段を決める
次に挙げられるのは、安否確認における連絡手段を決めておくという点です。
実際に災害が起きてから、どういった連絡手段を用いて連絡すべきかを検討していては、安否確認の実施が遅れ、事業再開に向けた対応も後ろ倒しになってしまいます。
そのため、安否確認における連絡手段については事前に決めておき、有事の際にすぐに取り組める状態にしておく必要があります。
【補足】安否確認における主な手段
安否確認において用いられる主な手段としては、以下のようなものが挙げられます。
- 電話
- メール
- チャットツール
- SNS
- 安否確認システム
電話やメールを利用する場合、追加費用をかけることなく実施できるでしょう。
ただし非常時は通信障害などの影響を受け、タイムリーに確認できないケースも多くなるため、確実性を取りたい場合は安否確認システムの利用をおすすめします。
安否確認システムについては後ほど改めてご紹介します。
準備③:確認事項や集計手順を定めておく
次に挙げられるのは、確認事項や集計手順を定めておくという点です。
安否確認において「従業員からどのような情報について連絡してもらうのか、集まった情報をどのように処理・集計するのか」をあらかじめ明確にしておくことで、実際に災害が起きた際に、混乱することなくスムーズに対応できるでしょう。
準備④:安否確認の訓練を実施しておく
準備事項の最後に挙げられるのは、安否確認の訓練を実施しておくという点です。
安否確認に関する内容やルールを定めていても、それを正しく遂行できなければ何の意味もありません。
そのため定めたルールに基づいて、安否確認訓練を定期的に実施しておくことで、実際に災害が発生した際に滞りなく取り組むことができるでしょう。
安否確認における主な確認事項と流れ
ここからは安否確認において確認すべき主な事項や流れについてご紹介します。
主な確認事項
安否確認において確認すべき主な事項としては、以下のような点が挙げられます。
事項①:従業員および家族の安否状況
安否確認において最優先に確認すべきことは、従業員やその家族の安否です。
災害によって負傷していないかは勿論、負傷している場合は状況やその程度を確認しましょう。
事項②:緊急対応や出社の可否
次に挙げられるのは緊急対応や出社の可否です。
災害発生下において、事業再開のための緊急対応や出社が可能かどうかを確認し、どれくらいの従業員が対応できるのかを把握しましょう。
事項③:対応・出社可能日
緊急対応や出社が可能と答えた従業員に向けて、実際に対応や出社が可能となる日について確認しましょう。
これらの内容を基に、事業活動の再開目途やスケジュールなどを検討します。
安否確認の基本的なフロー
安否確認の基本的なフローとしては以下のステップを踏みます。
ステップ①:安否確認の実施
災害発生後、まず行うべきは従業員への安否確認の実施です。
あらかじめ決めておいた手段や確認すべき情報内容などに基づき、対象となる従業員に対して安否確認を行います。
ステップ②:状況の把握
続いては状況把握を行います。
従業員からの報告内容を集計・分析した上で、被害状況などを把握し、事業再開に向けた具体的な活動計画を立てることになるでしょう。
ステップ③:従業員への指示
最後に行うのは従業員への指示です。
確認できた状況に応じて、各従業員に具体的な行動指示を行い、安全確保や事業再開に向けた活動に取り組みます。
安否確認を実施する際のポイント
次に安否確認を実施する際のポイントをご紹介します。
ポイント①:前提としてBCPの策定に取り組む
一つ目のポイントとして挙げられるのは、BCPの策定に取り組むという点です。
BCPとは事業継続計画のことを指し、災害やテロなどが発生した際に、企業への影響を最小限に抑え、早期復旧を図るために策定されます。
安否確認はあくまで状況を把握するだけに留まり、事業再開などに向けた具体的な動きまでは規定できません。
その点、BCPは復旧に向けた作業についても具体化しておくため、安否確認から事業再開までの対応をスムーズに実施できるでしょう。
ポイント②:連絡手段や内容を簡略化する
次に挙げられるのは、連絡手段や内容を簡略化するという点です。
企業として正確な情報を知りたい思いから、報告すべき内容を細かく定めてしまっては、従業員の負荷が高まる上、安否確認に時間がかかってしまいます。
安否確認においては、連絡手段や報告内容はできるだけ簡略化し、必要最小限の情報を確実に得ることを優先しましょう。
ポイント③:個人情報に注意する
ポイントの最後に挙げられるのは、個人情報に注意するという点です。
安否確認で収集する情報の中には、従業員やその家族に関する個人情報も多く含まれるため、適切に扱わなければ情報セキュリティ上のリスクに繋がりかねません。
そのため安否確認で収集した情報の取り扱いや保管には、十分に注意する必要があります。
安否確認にはシステム活用がおすすめ
最後に安否確認システムの概要やメリットをご紹介します。
安否確認システムとは
安否確認システムとは、地震や台風などの災害が発生した際、安否確認を効率的かつ確実に実施するための機能が搭載されたシステムです。
あらかじめ設定しておいた条件を基に、従業員に対して自動で安否確認を行う機能は勿論、設問設定や回答の自動集計、被害状況のグラフ化といった機能が搭載されています。
専用アプリが用意されているものからSNS連携できるものなど、様々なタイプのシステムが各ベンダーから提供されています。
安否確認システムのメリット
安否確認システムには自動で安否確認を行う機能や自動集計機能などが搭載されているため、担当者の業務負荷を削減できます。
また、電話やメールだけを利用している場合と比べ、専用アプリやSNSといった様々な連絡手段を確保できるため、より確実な安否確認を実現できるでしょう。
システムによって情報を一元化することにより、確認漏れや誤送信などを防ぐこともできるため、情報セキュリティリスクを軽減できる点も見逃せません。
安否確認なら「apseedsポータル」
ここまで読まれて安否確認システムにご興味を持たれた方に、当社が提供する「apseedsポータル」を紹介させてください。
apseedsポータルとは、従業員へのメッセージや社内問い合わせ、シフト管理といった、業務を効率化させる機能が豊富に搭載された業務用アプリです。
安否確認機能も搭載されており、気象庁の防災情報と連動し全自動で安否確認を配信できます。
スマートフォン用アプリのプッシュ通知とメール通知を併用することで、従業員への到達率を高め、より確実な安否確認を実現可能です。
ご興味ある方はぜひ以下のページをご確認ください。
<apseedsポータル付加サービス|apseeds(エーピーシーズ)>
まとめ
今回は企業における安否確認をテーマに、必要性や準備すべきこと、確認事項などをまとめてご紹介しましたが、いかがでしたか。
地震や台風などが毎年のように発生する日本では、適切な安否確認に取り組み、従業員の状況を正確に把握するとともに、事業再開などの活動をスムーズに行う必要があります。
ぜひこの記事を参考に、適切な安否確認に取り組んでいただければ幸いです。
スタッフマイページアプリ
『安否確認』機能
従業員の安否を素早く確認!
気象庁の震度速報と連動した自動配信