ビジネスにおいて大切な基本動作といえば『報告・連絡・相談』です。
電話やメールよりも手軽で、ファイル共有やスマートフォンアプリの対応など便利な機能を多く備えたチャットツールは、今や多くの企業のコミュニケーションを支えています。

現在、数多く提供されているビジネスチャットツールにはそれぞれ特色があり、チャットだけでなく他の機能とセットになっているものがほとんどです。ただ会話ができればよい、というよりは、業務の集約や効率を追求したり、DX推進を見据えながら取り入れる、といった考え方も大切になってきています。

今回は、ビジネスチャットツールの比較ポイントから、各チャットツールにどういった特色があり、どのような業務の効率化に向いているかをお伝えしていきます。

ビジネスチャットツールの比較ポイント

ツールの比較にあたり大切なポイントとして、「セキュリティ」「コスト」「付加機能」が挙げられます。

セキュリティ

ビジネス用のチャットツール導入を検討するきっかけとして最も多いのが、セキュリティ面への配慮ではないでしょうか。

まず、個人向けチャットツールのビジネス流用は、ハラスメントや情報漏洩といったさまざまなリスクを伴います。以前の記事でまとめていますので、そちらもぜひお読みください。

またビジネス用のチャットツールには、個人向けチャットツールにはない「アカウント管理」「トークログの確認」などの管理機能が充実しているものも多くあります。従業員が気軽に他社メンバーを招待できるものがよいのか、参加メンバーを厳重に一元管理できるものがよいのか、他社とのやりとりまで管理が必要か、など自社の業務内容と照らし合わせて検討してみてください。

コスト

長く運用することを考えると、コストは重要な比較ポイントです。ほとんどのチャットツールはID数(=利用人数)単位の月額制で、無料版と有料版が用意されています。無料版は機能や利用期間の制限付きで提供されている場合が多く、本格導入前に使用感や設定方法などを確認できます。

付加機能

ビジネスチャットツールには基本的なチャット機能のほかに「タスク管理」「ビデオ通話」「他サービスとの連携」といったさまざまな付加機能が備わっています。無料版などをうまく活用しながら、自社に「ぴったり」なものを探してみましょう。

ビジネスチャットツール8選

それでは、業務効率化に役立つビジネスチャットツールを紹介していきます。

Chatwork

参照:https://go.chatwork.com/ja/

Chatwork(チャットワーク)は導入企業が30万社を超える日本製のビジネスチャットツールです。個人チャット、グループチャットといった基本的な機能に加え、タスク管理機能などチームで仕事をする際に大変便利な機能が備わっています。また、社外の人とのやりとりや、社外メンバーのグループへの招待が簡単にできる点も大きな特徴です。

業務効率化ポイント

利用登録すれば誰でも無料で取得できる「Chatwork ID」で簡単につながることができるため、社外メンバーとのやりとりやグループチャット利用が多く、自由かつ迅速に利用したい場合に便利なツールです。また、タスク管理機能は自身のタスク管理だけでなく、チームのタスクをチャット内で設定することもできるため、別ツールでタスク管理する必要もなくチームの業務効率向上を図れるChatworkの特徴的な機能といえます。

Slack

参照:https://slack.com/intl/ja-jp/

Slack(スラック)は、もともとゲーム配信サービスの開発スタッフたちの社内コミュニケーション用ツールとして作られたもので、2021年6月時点で日本での日間アクティブユーザー数は50万人以上とアナウンスされています。最大の特徴は圧倒的に多くの外部アプリケーションと連携できるところで、GoogleカレンダーやGoogleドライブ、Dropbox、Trelloをはじめ、「Slack App ディレクトリ」から連携できるサービス数は2,400種類を超えています。

業務効率化ポイント

すでに導入・運用しているビジネスツールやアプリケーションがある場合、Slackとの連携によってさらなる業務効率向上が期待できます。新たに何かしらの追加導入を検討する場合も、連携可能なツール・アプリケーションの選択肢が豊富な点はSlackの強みといえるでしょう。

おすすめ連携アプリケーション

Googleドライブ
Slack内でスプレッドシートやドキュメントの新規作成が可能で、ファイルの共有範囲もSlack内のチャンネルで簡単に設定できます。
Qast(キャスト)
Q&Aのメモを蓄積できるアプリケーションで、社内からよくでる質問などをまとめて共有でき、同じ質問に何度も答えるような非効率なやりとりを削減できます。Slackと連携するとSlack内でのやりとりをボタン1つでQastに送信・登録できます。

LINE WORKS

参照:https://line.worksmobile.com/jp/

LINE WORKS(ラインワークス)は、個人向けのチャットツールとしてはお馴染みのLINEのビジネス版です。見慣れたユーザーインターフェースをそのまま使えるため導入ハードルが低く、カレンダー共有やファイル共有など業務用ならではの機能も利用できます。個人向けLINEユーザーとのやりとりも特別な操作もなく始められるので、ビジネスアカウントを持たない取引先や内定者とも簡単に連絡を取り合うことが可能です。

業務効率化ポイント

基本的な機能のユーザーインターフェースが個人向けLINEとほぼ同じなため、使い方を学習する時間を削減できます。また、チャット内のトーク内容をボタン1つでタスクに変換し、実行メンバーへ依頼することもできるので、効率的にタスクの登録や管理がおこなえます。タスク内に資料の添付ができる機能も業務効率向上に役立ちます。

Microsoft Teams

参照:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-teams/group-chat-software

Microsoft Teams(マイクロソフトチームズ)はMicrosoftが提供するチャットツールで、2021年4月時点での日間アクティブユーザー数は全世界で1.4億人以上と発表されています。Officeアプリケーションのリアルタイム共同編集やファイル共有がスムーズにおこなえ、ビデオ会議は対話型なら最大1,000人、ウェビナーやブロードキャストなら最大で10,000人まで接続できます。対応言語が35カ国語と他と比べて圧倒的に多いのも特徴のひとつです。

業務効率化ポイント

海外との取引や外国人の従業員が多い場合は翻訳する手間が省けます。またMicrosoft社のWordやExcel、PowerPointなどのアプリケーションをよく使っている企業であれば、連携機能により、ファイル共有や作業時間の短縮の面で業務効率化に役立ちます。

elgana

参照:https://elgana.jp/

elgana(エルガナ)は、2020年4月にNTTネオメイト社が提供開始したチャットツールです。もともとNTTグループ内で使われていたこともあり、クローズドな環境で、しっかり管理・監視できるように作られています。機能面でも、既読表示の有無をグループごとに切り替えられたり、担当者を指定して結果まで追えるタスク機能、日程調整にも使えるアンケート機能など豊富な付加機能が用意されています。

業務効率化ポイント

社外を含めた利用メンバーの一元管理、スクリーンショットに対する通知や電子透かしといった対策、不正利用が検知できる利用ログなど、情報漏洩リスクを最小限に抑えるため工夫が随所に施されており、効率的に管理できます。

Direct

参照:https://direct4b.com/ja/

Direct(ダイレクト)は、建設業での利用に特化したチャットツールです。LINEに似た操作感で、IT機器に不慣れな方でもスムーズに利用開始できるように作られ、タスク管理やファイル共有といった業務効率化ツールもしっかり備えられています。フリープランはユーザー数・トークルーム数の制限がありますが利用期間の制限なく使えるため、小規模なグループで納得いくまで試験運用できます。

業務効率化ポイント

手書きの図やメモをそのまま共有したり、画像を簡単に加工して送信できるので、一度パソコンで編集してから…といった手間や時間を削減できます。時間・場所を選ばず複数のモニターへ画像やメッセージなどを送信し掲示できる『directサイネージ』など、建設業ならではのオプションも用意されています。

apseedsポータル

参照:https://www.apseeds.co.jp/ap-appli/

apseeds(エーピーシーズ)ポータルは、店舗責任者とアルバイト・パートスタッフ、または派遣会社と派遣スタッフ間の社内コミュニケーションを想定して作られた業務コミュニケーションツールです。使いやすいメッセージ機能のほか、雇用契約書や希望シフト回収、給与明細、給与前払いなどのオプションも豊富で導入後の拡張性に優れています。企業ロゴやコーポレートカラーの設定もできるため、自社アプリのような感覚で使うことができます。

業務効率化ポイント

人数規模による料金体系で従業員1人単位ではないため、アルバイト・パート従業員の多い企業や、多くの登録スタッフを擁する派遣会社など、流動的な人材を多く抱える企業におすすめです。業務用ツールやwebサイトの入口を1つのアプリケーションに集約できるため、従業員への周知の手間も大幅に削減できます。

Talknote

参照:https://talknote.com/

Talknote(トークノート)は、AIを用いた解析機能が売りのチャットツールです。APIを使って外部サービスと連携する機能はありませんが、スタンプを使ったチャットや、投稿予約・テンプレートといった社内周知に便利な機能のほか、ツールへのアクセス時間や投稿量を計測し、社員のモチベーションや離職兆候などを解析できます。

業務効率化ポイント

独自のAIを用いた解析機能で、社員の業務状況やモチベーション、グループ単位でのコミュニケーション活性度などを可視化できます。離職抑制やモチベーション向上に頭を悩ませている企業は業務効率向上が期待できるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?

ビジネスチャットツールの導入はDXを大幅に進めるチャンスです。皆さんが「これだ!」と思えるチャットツールと出会えることを願っています。

チャット機能も使いやすい業務用ポータルアプリ

『apseedsポータル』は企業と働く人の「働きやすさ」「コミュニケーション」「業務効率化」を実現するコミュニケーションツールです。店舗責任者とアルバイト・パートスタッフ、または派遣会社と派遣スタッフ間のコミュニケーションを想定して作られているので、アルバイト・パート人材を多く抱える企業や派遣会社には特におすすめです。給与明細や確定シフト表示、希望シフトの回収、電子雇用契約書などオプションも豊富で拡張性にも優れています。